大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第二小法廷 昭和41(オ)722 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人浦田種一の上告理由第一項一および第二項二その(3)について。

所論は、原判決に身元保証法のいかなる法条の適用の誤りがあると主張するのか

明らかでないから、採用に由がない。

同第一項二について。

所論の時効の抗弁は、上告人が原審で主張しないところであるから、これをもつ

て原判決を非難することは許されない。論旨は採用できない。

同第一項三について。

訴外Dは、被上告会社の生命保険募集外務員として所論の保険契約締結の衝に当

つたものであつて、各保険契約者にとつて民法九六条二項にいう第三者に当らない

から、原判決に所論の違法はない。論旨は採用できない。

同第二項一について。

原判決確定の事実の下において、訴外Dが被上告会社から支給を受けた判示金銭

にはその支給を受けるべき法律上の原因を欠くとした原判決は正当である。論旨は

採用できない。

同第二項二その(1)その(2)について。

記録によると、所論の被上告人の主張およびその提出した書証の成立につき上告

人は原審口頭弁論においてこれを認める旨陳述したことが明らかであるから、所論

はその前提を欠く。論旨は採用できない。

同第三項一について。

一旦終結した口頭弁論を再開するかどうかは原則として原審の専権に属するとこ

- 1 -

ろ、記録によるも原審のこの点に関する訴訟指揮につき違法がない。所論は違憲を

もいうが、その実質は、右の点に関する原判決の違法を主張するものにすぎない。

論旨は採用できない。

同第三項二について。

記録によるも所論の事実は認められないから論旨はその前提を欠き採用できない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の

とおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

裁判官 色 川 幸 太 郎

裁判官草鹿浅之介は病気につき署名押印することができない。

裁判長裁判官 奥 野 健 一

- 2 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!